休暇でモニュメントバレーに行ってきました。ロサンゼルスから9時間ほど荒野の中を運転した所に、遠くからでも象のように大きく見える岩が幾つもそびえ立っています。焼けた砂の大地にあいまって、地球上というより、火星の表面を歩いているような感覚に捉われます。
良く、大自然の中に身を置くと、自分の小ささを感じると言います。雄大な自然の力に比べると、確かに自分の存在と言うのは小さなものかも知れないなあ、とは思います。とは言え、それは街の中にいても、私の存在自体、そもそも小さいものなのです。
世の中には何万人も働いているような大きな企業があり、著名なカリスマ経営者の方々がおられます。かたや、私の事務所のように20名弱の小さな会社もあります。世界の人々が知っている訳でも、大きな影響力を発揮している訳でもありません。しかし、その中には社員がいて、社員が支える家族たちがいます。経営者と言うのは、例え自分の存在がどれだけ小さかろうが、会社の規模がどれだけ小さかろうが、自分と共に働いてくれている社員のために、彼らの成長と幸せを考え、能力の限り働いているべき存在なのです。
自分が小さな人間であること、そんなことは、大自然を前にしなくても、とっくの昔に分かっています。自分の器がどれだけ小さかろうと、どれだけ小さな会社であったとしても、その社員と社員の家族のためにひたむきに努力を続けるのが、経営者と言うものなのです。
毎日が判断の連続で、時には疲弊することもあります。また、見識を広めるためにも、外の世界を見に行くべきだと思います。普段とはまったく違った景色を見て、心を揺さぶられる経験をするのは良いことです。しかし景色を楽しむことも良いのですが、自分が休んでいる間に働いてくれている社員たちが仕事に意義を感じているか、成長できているか、幸せでいるか、その方が私にとってはよほど大事なことだと気づくようになります。
数日間も仕事から離れると、そわそわと、仕事に戻りたくて仕方が無くなります。自分が休暇を取っている間に仕事をしてくれている社員たちに感謝しながら、久々の休暇を終えました。社員たちがいてくれること、お客様がいてくれること、家族がいてくれること、全てに素直な感謝の気持ちを持つことが出来ました。
やっぱり、やるべき仕事があるのはありがたいことです。そして何より、仕事は楽しいですね。
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